2015年2月28日土曜日

2015年2月の運用成績

今月はいろいろと私事の関係で資産運用の勉強にあまり時間をかけることができませんでした。
本来であれば初心者の私は学生のように毎日勉強したほうがいいのですが、なかなか重い腰があがりません。
このたびは2度目の運用成績の発表となります。

その前に私の証券口座を開いている証券会社を本日は少し紹介したいと思います。
フランスにも大小様々な証券会社、銀行の証券口座、保険会社があります。
口座を開くにあたってみなさまが悩まれるのはやはり手数料の安さではないでしょうか。
証券口座が安心して預けれるところなのか、サービスはどうか取り扱っている金融商品の幅、と細かく見ていけばいろいろと迷いがでてきますね。
全ての条件をみたしているのは富裕層向けの大きなところになると思いますが、私はごく普通の一般人なのでそのようなところには開けません。

そこで手数料の安さが第一優先になりました。
私の現在のメイン証券口座は『Bourse Direct』になります。
ここに税控除の恩恵が受けられるフランス口座PEAとアメリカ用口座(Titre de Compte)を1:2の資産比率で運用しています。
Bourse Directでは1000€くらいまでのフランス株の売買手数料が1€で行えるので、株の売買の慣れを兼ねてこちらで行っています。一方、アメリカ株への手数料は8.5€〜ですのでそう頻繁に売買はできません。ですので中長期保有が前提です。

前置きが長くなりましたが、2月の運用成績をみてみたいと思います。
フランス株式口座は先月比で2.2%上昇です。ECBによるギリシャ救済を含む量的緩和の影響で市場は大きな上昇となっていますが、私はその前にほとんどの株を売却してしまいただ指を加えて眺めているしかありません。
アメリカ株式口座のほうは先月比3.2%の上昇です。
こちらも史上最高値を更新している状況でこれから大きな上昇は見込みにくいのではないかと思っています。
フランス口座とアメリカ口座を合わせまして先月比で2.9%の上昇となりました。
今月受け取った配当金は投資した資本金に対して0.25%でした。
このブログを始めた昨年12月末比にしますと9.4%の上昇ですのでまずまずな出来ではないでしょうか。
このまま上昇が続いてくれるとありがたいですがそうそう甘くはないはずです。

2015年2月21日土曜日

パリの物価 食料編

よく日本とフランスの物価について比較することがあるのですが、生活必需品である食料の物価(パリ)がどれくらいか紹介したいと思います。

まず、フランス人の主食ともいえるフランスパン(バゲット)ですが、これにはフランス政府からの特別な扱いを受けている部分もありましてある一定の金額を超えないような設定になっているようです。

パリのパン屋さんでバゲットを1本買うとだいたい90ー95サンチーム(1€=100サンチーム)です。現在で円価格にしてみますとおよそ122〜129円くらい。

バゲットは夕食のお供に多くのフランス人が帰宅時にパン屋に寄ってそのまま手に抱えて歩いている風景をよく目にします。



次に昼食ですが、大きく2つに分かれます。学生などお金がない人達は安くてお腹一杯になるサンドイッチを買ってそこら中で食べています。一番安くて基本的なものにハムとバターを挟んだのみのサンドイッチがありますが、だいたい3〜3.5€(400〜470円くらい)。







そして一般勤務している人で少し経済的に余裕のある人はレストランで食事を取ります。フランスは(というかヨーロッパ全体)レストランの料金が日本と比べはるかに高いので日本の感覚でレストランにいくことはまずないでしょう。日替わりメニューで10〜14€(1350〜1900円)で日本の1.5倍近くとみておいたほうがよさそうです。下の写真はよくみられる鳥の丸焼きのもも部分とフレンチポテト。



スーパーでの買い物で日本に比べて安いものはミネラルウォーターや果物、野菜など。ミネラルウォーターは1.5L(volvic)で60サンチーム(80円ちょっと)や果物で今が季節のみかんは3€/kg(400円くらい)。フランスは自分で好きなだけとって量り売りのシステムが多いので比較しずらい)農業国なのでやはり日本より安いです。

2015年2月12日木曜日

フランスの貯蓄口座 ASSURANCE VIE

フランスの銀行における貯蓄口座はいくつかあります。
以前に紹介した受け取る利子が非課税になるLivret Aを含め、その種類は様々で日本から始めてフランスに来る方にはなにが異なるのかよくわからないと思います。

本日は私たち日本人には少しわかりにくいAssurance Vieについてみてみたいと思います。
まずAssurance Vieというのは1つの口座の名前です。
この口座には元本保証付きのユーロファンド(Fond en Euros)を含む様々な投資信託を組み込める口座になります。

口座の開設にいたっては銀行、保険会社、またはフィナンシャルプランナーのところで開くことになります。
元本保証であまりリスクをとらずちょこちょこと増やしていきたい人にはユーロファンドのみの資産運用を選択するといいでしょう。この場合はContrat en eurosを選びます。

多少のリスクは覚悟でも受け取れるリターンを多く希望する人には株式または債券のファンド を口座内に組み込むといいでしょう。Contrat en unites de compteやContrat multi-support、Contrat euros-croissance、そしてContrat vie-generationなど。これらの違いはまたのちほどちゃんと理解できるようになったときにでも紹介したいと思います。
いろいろありすぎますね、フランスの口座は。

次にどの契約で口座を開くか決まったら契約のタイプ(Types de contrat)を選びます。
これは預けているお金の引き受けに関する契約です。契約期間終了においての税控除や万が一、契約者が死亡したりしたときのための 引き取り人の選択などになります。

利率についてはその年が終わり新年を迎えた後で契約しているファンドの運用成績によって利率が決まる(発表される)ことになります。ですのであらかじめ決まった利率が保証されているわけではないという点に注意しないといけません。よく昨年度の成績はいくらだったというのがありますがあくまで過去の成績であり、今後それが続くかどうか(運用成績が下がるか上がるか)というのは世界の経済状況に左右されることになるでしょう。

基本的にAssurance vieにて資産運用を行う場合、お金の入金に対して数%の手数料がとられます。仮に1000€預けた場合は2%の入金手数料をとられるとしたら20€かかるので実質預ける金額は980€ということになります。インターネットのみで扱われているAssurance vieにおいてはだいたいがこの入金手数料をとらないところが多いです。

手数料についてまとめてみます。
Frais sur versements:入金手数料
Frais de gestion:運用費
Frais d'arbitrage:ファンドを変えるときの変更手数料
これらの手数料と運用成績を合わせて初めて実質の利率がでますのでこの手数料は見落とすことなく注意しないといけません。


2015年2月8日日曜日

パリの交通機関料金比較 2015年

本日はフランスの物価について紹介してみたいと思います。
フランスの首都であり世界一の観光都市であるパリ。その主な交通手段である『メトロ』、『メトロ』とはフランス語で地下鉄を意味します。
2015年度の地下鉄の切符の料金を比較してみましょう。




1 ticket T+ (切符1枚) 1.8€
この1枚の切符でパリの地下鉄またはRER(高速地下鉄)に乗ることがができます。日本と違うのはパリ市内のどこの駅で降りても値段は変らないという点です。日本では目的地によって料金が変るシステムですがフランスではゾーンと呼ばれるパリ区域はこの切符一枚でどこでもいけるということですね。
またこの切符はバス、トラムと乗る/乗り継ぐことが可能です。地下鉄は一度改札口から出てしまうと再度乗るには新しい切符を使わないといけないのですが、バスとトラムは1時間半の間乗り継ぎ/乗り換えが可能です。
この1時間半というのは最初に切符を通した時刻から乗り継ぎを経て、最終的に切符を通す乗り物までの時間が1時間半であれば問題ないということになります。

注意しなければいけないのは『地下鉄とバス/トラムの乗り継ぎはできない』という点です。

またこの切符はお得な10枚つづりからなる『Carnet de ticket(回数券)』が14.10€で販売しているので一日の乗車が何度も乗るわけでもないけど数日間ちょっとだけ交通手段を使うというときにお得です。
10歳以下の子供は半額の7.05€になります。

次に空港からパリ市内までの交通手段を見てみましょう。
日本から観光でパリに来る人の多くが利用するであろうシャルルドゴール空港からのバス(Roissy Bus)は空港からパリ中心地のオペラ座までダイレクトに運んでくれます。 この切符は11€です。パリまでの所要時間は混雑にもよってかなり異なりますがだいたい1時間前後くらいですね。

または高速地下鉄(RER B)を使っても移動できます。
パリ市内とシャルルドゴール空港の間を10€で移動できます。こちらの所要時間は30〜45分くらい。



定期券での比較してみます。
Navigo(ナビゴ)と呼ばれる定期券にはゾーンごとによる料金の違い、期間による料金の違いがあります。


このNavigoはさきほどの切符と大きくことなる点として地下鉄、RER、バス、トラムと交通手段に制限なく乗り換え自由です。ですのでパリ、周辺に住んでいる人はこのNavigoを使うほうが便利でお得になります。
日本の定期のようにマグネット式でチャージをするにも改札を通るにも時間が短縮できます。

旅行者には1週間有効の定期券がよく好まれます。
パリ市内周辺だけで済むならゾーン1、2の定期券になり、料金は21.25€。
ちなみにヴェルサイユ宮殿はゾーン4(定期券料金は32.95)になりますので観光で1日のみしかいかない場合は定期券の購入は必要ありません。

1ヶ月定期の場合、ゾーン1、2で70€です。今年の9月からゾーン1からゾーン5まで一律70€に統一されるようですが2月の現在ではまだこのシステムは利用できない状況です。





この他にもMobilisと呼ばれる一日のみの定期券が存在します。
丸一日、朝から夜遅くまでパリをあちこち観光したい人にはこのMobilisのゾーン1、2を購入することをおすすめします。料金は7€なので一日に6回交通機関を使用すればもとがとれてしまいます。
このMobilisはゾーンを指定できるので例えばゾーン1〜5までで自分の好きな区間を選択することができます。例えば、ヴェルサイユ宮殿にいって、そのあとパリ市内を観光するというハードスケジュールを組んだ場合、Mobilisのゾーン1−4(11.5€)を購入すれば毎回チケットを購入する手間が省けますし、最終的にお得になります。

最後にParis visitと呼ばれる各種割引券のついたものもあります。
これはまず日数を選び(1、2、3または5日間)それからゾーンを選びます。(1−3または空港を含む1−5) その組み合わせにより料金が異なります。
料金表は以下に載せておきます。




2015年2月3日火曜日

フランス企業への投資を応援する証券口座 PEA

本日はフランスで株の売買を行う上での証券口座の紹介です。
フランスには日本のNISAのような税優遇口座が存在します。
『PEA』と呼ばれるこの証券口座はいくつかの条件の下、配当金と売却利益に免税や減税を受けることができます。

まずこのPEAの口座開設条件ですが、フランスで税金をおさめているということが前提で個人につき1つだけ開くことができる口座です。いくつかの証券口座を複数の証券会社から開いていてもこのPEA口座をもてるのはその中から1つの証券会社を選ばなければいけないということです。

次に入金限度額ですが、上限が150.000€までとなっています。
そして実際に売買をはじめるにあたって、世界どの銘柄でもいいというわけではありません。税金が免除または減税してくれるわけですから当然フランス政府にとって利益になるようなものでないと意味がないですからね。ですから必然的にフランス企業第一優先になります。どの銘柄がPEAの対象銘柄かどうかはその企業が『éligible au PEA』かどうかを調べることになります。これは企業の株価を見る際にだいたい同時に表示されていますのでそんなに難しいことではありません。
ただフランス企業以外にもEU圏に属するいくつかの企業はPEA口座対象銘柄になっていますので、例えばドイツ企業など投資したい場合は活用することができます。

そしてその恩恵を受ける税についてですが、PEA口座からお金を引き出すタイミングによって決まります。ここでの税は『所得税』になります。

 A   2年以内に引き出した場合は利益の22.5%を払わなければいけません。そしてこれに社会保障税(2015年現在15.5%)が加わりますので 最終的に38%の税率になります。

 B   2年〜5年以内に引き出した場合は19%の所得税です。これに社会保障税15.5%が加わりますので最終的に34.5%の税率です。

 C   5年以降の引き出しは所得税は免除されます。しかし社会保障税だけはかかりますので15.5%の税率に最終的になります。気をつけないといけないのはA〜Cの段階まででお金を引き出すとPEA口座を閉じなければならないことです。

 D   8年以降の引き出しは所得税は免除されますが、社会保障税の15.5%は引かれます。ただし8年未満の引き出しとことなる点としてPEA口座をそのまま保持できるということです。これはPEA口座内の一部のお金だけとりだしてそれ以外はまだ残して運用したいときに便利です。一度お金を口座から一部でも引き出した後は新しく入金することはできなくなるので注意が必要です。

このようにPEA口座は預金をPEA口座から引き出さない限り税がかからないということです。これはオフショアで資産運用するようなものなので使い方によっては大変恩恵を受ける口座になりうる可能性があります。