2022年9月30日金曜日

気になるフランスの9月CPIの実態

 本日フランスの2022年9月のCPI発表がありました。


先月比で予想-0.1%に対して結果-0.5%

昨年比で予想+5.9%に対して結果+5.6%  (因みに昨年2021年9月は2.2%)

 

その内訳を見てみると、

フランスINSEEより (表作るのが面倒で自動翻訳で抜き出したので訳に問題あり)
 

割合の大きい順序で見てみます。

サービス(48%) 先月比-7%(昨年同月比:228%増)

製造(24.4%)  先月比+0.1% (昨年同月比:900%増)

食品(16.5%)  先月比+2.0% (昨年同月比:990%増)

エネルギー(8.8%)先月比-4.9%  (昨年同月比:19.4%増)

タバコ(2.1%) 先月比+0.3%   (昨年同月比:93.7%減)


サービスは季節的要因が大きいと思います。8月はバカンス真っ只中で観光国フランスは昨年までのコロナ規制の反発で多くの人が旅行に出かけ、ここぞとばかりにお金を使ったと容易に想像できますが、9月に入って新学期で新生活にお金がかかり、さらに8月の多額の消費の反動で金欠になっている状態だと思います。

 

製造はまあ特に動きはない様子。

そして注目はやはり食品。ヨーロッパでも最上位の農業国フランスで干ばつと熱波により食品価格が上がり続けています。先月比で25%上昇、昨年比でなんと10倍近くの上昇をみると異常値ですね。

 

エネルギーは9月から政府の補助金が8月までのものと比べて約2倍近く増えたことと、9月に入って原油価格が大きく下落したのが今回の下げの要因だと思われます。

 

市場はフランスのCPI結果を見てインフレが和らいだ(ピークを過ぎた)と受け止め上昇していましたが、実際の内訳を見てみるとまだまだインフレは衰えを見せていないといった結果だったと思います。


 

2022年9月27日火曜日

現在の投資方針についての雑感

 多くの人が気がついていると思いますが、世界中でかなりキナくさい状況が起こっています。

 

コロナから、多くの国でやっと日常生活に戻りつつあった。ところが、ロシアがウクライナに侵攻し、そのまま現在まで戦争は続いている。

 

ヨーロッパはロシアへの制裁としてロシア産のガス、原油の輸入禁止に踏み切ったが、その代償はかなり大きく、そして制裁発動の前に何も代替できるものを計画していなかった。

 

そして、この夏に欧州は歴史上かつてないほどの干ばつ、熱波に襲われ、農作物に寛大な被害を与えている。この被害は今年だけの問題ではなく、来年末あたりまで続く可能性が高い。


畜産などは赤子からそれぞれの加工品向けの品種を育てなければならず、この工程に年単位の時間がかかる。

植物オイル類なども多くは夏に収穫して来年度用に製造され、ストックされるが、今年は熱波で収穫量が激減したことと、インフレによる製造過程での全ての価格が上昇したものが合わさって来年度の商品の値段は跳ね上がることはほぼ確実と言われています。


欧州はこの冬にエネルギー危機が訪れる可能性が高く、それにより、経済活動もおおきく後退すると予想されています。


それだけでなく、先日のイタリアの極右翼が政権を取ったように過去のEU分断危機も再燃するでしょう。

 

これは欧州の通貨であるユーロにとっては良くありません。欧州市場への投資はしばらく考えていません。

 

アメリカは今回の戦争の恩恵を一番受けている国であり、武器の売却、異常に強くなったドルで安くなった世界の優良案件を買いまくっているのではと予想しています。

 

ただこのドル高はアメリカ大手のグローバル企業には大きなマイナスになるのでこれらの企業の株価は下落が続くことが予想されています。

投資先の目安としては強いドルで海外から材料を調達し、アメリカ国内で売ることができる企業がまだ投資候補としては残っているかなと考えています。

 

日本は円安の恩恵を受けるグローバル企業が多くあると思うのでこれらの企業への投資は割とアリかなと思っていますが、現在異常に高騰した材料などが業績にどう反映されるのかがわかりません。

あと、円安を利用して海外からの旅行客が来ることもプラスになると思うので、旅行関係など面白いかもしれません。

 ただ、自分は日本への投資は手数料がかなり割高なので、その手数料(短期売買は不可能)を考慮して投資するタイミングを決めなければいけないのが入りにくいところです。

 

そして自分の中で現在一番安全かなと思っているのが、ゴールドへの投資です。

以前にも何度か書いていますが、ユーロが弱い、円も弱い、ドルだけ異常に高すぎるという為替の不安定な状況では現物資産であるゴールドが避難先として選ばれるのではないかと考えています。

 

まあ、こちらも一気に投資するのではなく、ちょこちょこと大きく下落した時に買って行ければ理想かなと思っています。

 

この年末までは本当に資産を大きく減らさないことがものすごく大事だと考えていますので、自分の欲をいかに抑えることができるかが鍵ですね。

 



2022年9月26日月曜日

イタリアにおける選挙結果とその波紋

結果
 

右派連合が約44%を得て圧勝。その中でも極右政党は26%を超える。

ジョルジア・メローニが次期首相。

この勝利は、ヨーロッパにとっても大きな出来事になり得そうで、欧州にも経済的、財政的な影響を与えることになります。
 

イタリアの現状はかなり悪いようです。 これはエネルギー危機の影響をもろに受け(ロシアからのガス依存からの脱却)、さらにこの夏の干ばつ、熱波によって全ての物価が急騰しています。

この不満が今回の選挙の結果に結びついた様子です。

前任のマリオドラギは構造改革を行おうとしていたが、イタリアの歴史的、伝統的な政治文化により結局達成前に辞任という形になった。




イタリアは、欧州からのコロナ復興基金の一部資金(7,500億€の基金のうち、2,000億€)を必要としていて、今回勝利した政権はその資金をEUとの交渉に持っていこうとしている。

しかし、欧州はその資金を割り当てるためにはイタリアへの財政改革と公共支出の抑制を求めているようです。

今後、メローニ率いる新政権がEUとのこの資金についての交渉がユーロ圏全体の行方を決める材料になりそうです。


なんだか、2011年のギリシャ危機にほんと似てきてますね。



2022年9月24日土曜日

2022年 9月4週パフォーマンス

先週比(昨年度末比):-1,5%

年初来比:-5,3% (ただし保有ロシア株の損失は反映されていません)

S&P500 ($3693) 年初来比 ($4800):-23%

 

今週は今夏前並みの大きな下落が市場を襲いました。

FOMC終了後の記者会見で今後ももっと金融引き締めを継続させるという言葉が出てから一気に市場の流れが変わりました。

FOMC終了日から連続して2日間ほど指数の大きな下落が起こっています。

この下げが週明けに一度緩むのか、はたまた来週も継続して下げ続けるのか市場参加者の心境は落ち着きかないと思います。

 

自分に関していえば、火曜日のFOMC終了直後の大きな反発で少し気が緩んでしまい、のほほんと数銘柄購入したのが間違いでした。

その日の高値掴みから翌日の引値まで引きずったのが良くありませんでした。


急いで金曜の市場開始とともに高値掴みした銘柄、そしてそれまでに保有していた銘柄を半分ほど成行売りで手放し、なんとか金曜日の大きな下落の影響を和らげることができたのですが、反省としては火曜の記者会見で金融引き締めを継続するという言葉が出たときにトレンドの変化をさっと理解してポジションを変更するべきでした。

 

自分に足りないこと、それは今回のような市場の雰囲気が大きく変わる様子があるときにさっと未練を断ち切って保有ポジションを変更するということ。


いつもどこかで『なんとかなるんじゃないか?』という願望的な自己催眠をかけていることがいつも遅れる原因になっていると思います。


市場がかなり暴落してからパニック売りをしていたのではいつまで経っても資金を溶かすだけで永遠に増やすことができないでしょう。

このパッと機転を効かせてポジションを持たないことや大きく変更することに抵抗がなくなるように自分で訓練しないといけないですね。

 

週末現在のポートフォリオは金曜の中盤あたりに自分の主要銘柄いくつかを買い戻しました。

キャッシュは6割くらいです。どの状況でも着実に利益を上げている方達はほぼキャッシュというポジションのようです。

来週も厳しい雰囲気で推移しそうです。なんとなくでポジションをとってしまうと現在は一気に持って行かれてしまうので証券口座自体を開かず、映画やyoutubeで好きな番組でもみてた方が皮肉なことにこの状況下では資産運用はうまくいくのでしょう。

 

 

 

2022年9月17日土曜日

2022年 9月3週パフォーマンス

 

先週比(昨年度末比):-1,6%

年初来比:-3,8% (ただし保有ロシア株の損失は反映されていません)

S&P500 ($3873) 年初来比 ($4800):-19,2%

 

今週に入ってボラリティーの高い相場環境になりました。

自分のパフォーマンスは指数の上下に相関した形で今週前半は割と堅調だったものの後半からは下落しています。 

キャッシュ比率が半分くらいなのですが、組み込み銘柄の主力が割とボラリティーが高く指数以上に上下しますので、下げる時はかなり下げます。

 

先週までの楽観的環境からCPI発表後の悲観的環境への動きがとても早かったです。

指数は今週5%近く下げたようですがVIX指数を見るとまだ26あたりで全然恐怖感が足りていない様子です。

来週からさらに下げ続けることになるとやっとVIX指数が30くらいになるかもしれません。

 

私は昨日から買い向かい始めましたが、まだ早かったかなというのが素直な感覚です。

おそらくこれから11月あたりまでは厳しい相場環境になるのではと個人的に考えています。

米国の思わぬコア指数の上昇、ヨーロッパの不景気拡大、中国のコロナ、戦争と悪材料が揃い始めています。

この悪材料が完全に織り込まれるのがいつなのか? 10月にその時が来るのか? それとも年末まで引きずるのか?

このポイントが今後の大きな資金を入金するタイミングにとって大事になってきます。

現状はあくまでも下落相場の入り口だと思ってますので、運よく来週中にも反発があればしっかりと利確して資金を確保しておきたいです。

 

唯一の希望というか、市場にとって大きく反発する可能性は戦争が停戦になることでしょう。ロシアも武器が調達しにくくなっている?ようなので、理由を適当につけて停戦になって欲しいものです。

 

 

2022年9月13日火曜日

2022年 9月2週パフォーマンス

 

先週比(昨年度末比):+1,9%

年初来比:-2,2% (ただし保有ロシア株の損失は反映されていません)

S&P500 ($4067) 年初来比 ($4800):-15,3%

 

 

2022年9月4日日曜日

2022年 9月1週パフォーマンス


 先週比(昨年度末比):-1,0%

年初来比:-4,1% (ただし保有ロシア株の損失は反映されていません)

S&P500 ($3924) 年初来比 ($4800):-18,19%

 

先週の記録を取り忘れていたので2週間ぶりの記録になりますが、指数の上下に影響を受けているのはまだまだ初心者から抜け出せない証拠ですね。

8月末のジャクソンホールでの話ではまだまだ積極的に金利を上げていくという内容がはっきりと伝えられました。

 

この内容から株価が大きく上昇するのは違和感を覚えるので、なるべく持ち株を売ろうとしましたが、指値にかからずホールドして、下げの影響を一緒に受けているといった感じです。


現在のポートフォリオはディフェンシブ系の薬品銘柄を数名メインで保有していましが、ここ数日間は冴えないですね。本当にディフェンシブなのかと疑いたくなる状況です。


その他では諦めきれずハイグロを数銘柄組み入れています。

Twitterでも書いてますが、主にはマルケタ(MQ)、インモード(INMD)、そして割合はかなり低くなりますが、その他10銘柄くらい。


キャッシュ比率は50%くらいを維持しています。

おそらく年末までは簡単な相場にはならないであろうと予想していますので、致命傷だけは受けないようにキャッシュかなり多めにしています。


ただ、多めのキャッシュはデイトレードの場合は使い方によっては大きな戦力にもなると思っているので、チャンスが来たなと思えば、多めに注ぎ込みたいです。


そう思っていても、実際できるかどうかは別ですが。


今はユーロがドルに対して歴史的に弱く、さらにこれからの冬に備えてもっと下がる可能性もおおいに考えられます。キャッシュでユーロで持っておくのがいいのか、ドル資産として米株を持つのがいいのか難しいです。

 

ドルを現金で持つという手もありますが、自分の利用している証券会社はこの外貨換金手数料が結構かかるのであまり考えていません。

ドル高はかなりの水準に来ていると思いますが、何よりその他の国々の政策金利の方向、構造的弱体化などもあり、ドル安にすっとなるような流れではないですね。

 

そしてこのドル高は国際展開している米大型企業の決算に大きな影響を与え、業績の下方修正が広がることは避けることができないと思っています。

 

唯一、ドル高を利用して海外から材料を買い、米国内販売比率の高い企業、もしくは米国のみで展開しているモートのあるサービス企業がこれからも成長をキープできるのではないかと思い、そのような銘柄を探し始めています。

 

9月は始まったばかりですが、雰囲気としてはかなり悪いので、まだまだ長期でホールドとは自分には気分が乗りません。

今月より自分の利用している証券会社が売買手数料を一気に倍増(インフレのため)したので、今後トレード数はなるべく減らすようにして、大きく下げたところでトレードするようにします。



 

2022年9月1日木曜日

ヨーロッパの金利上昇中


欧州の国債および社債の金利は8月に急騰しました。

エネルギーと食糧の価格高騰によってもたらされたもので、1999年以降で最大の金利上昇となり月間で5.3%の下落。


特に影響を受けている国はイギリス、ドイツ、フランス、イタリア。

ユーロ圏では、8月のインフレ率が9.1%と過去最高水準になりました。

今朝の基準金利、10年債金利の状況です。

イタリア:3.95%
スペイン:2.8%
フランス:2.2%
ドイツ:1.55% 


海外投資家は、ECBに打つ手がないと考え、欧州金利の継続的な上昇に賭けて欧州債を売っているとのこと。

米国と異なり、欧州経済はすでに問題を抱えていて、もしECBが利上げを行えば、弱い経済がさらに弱体化することになり得る可能性も。

もしECBが金利を上げなければ、インフレ率は上昇し続けるでしょう。


ECBは来週木曜日に会合を開き、利上げが予想されること。
市場は0.75%の上昇を予想しているようです。
この規模の利上げは、ユーロ誕生後初めてのこと。