2015年8月19日水曜日

マクドナルド売りました。

さきほど書きましたがチャイナリスクが近づいている音(話題、データ)が聞こえてきているのでキャッシュポジションを増やす目的と少し多くなったポートフォリオのバランスをみてマクドナルドを先日に全て売却しました。

売却値は99.8$で2013年の夏に購入した買値は確か97$くらいだったと思います。
この2年間で株価は2〜3%しか伸びていませんが、2年前のユーロは現在よりも約25%強かったので実際の含み益は27%くらいになりました。

自分がアメリカ株で投資を始めた一番最初の購入銘柄でした。リーマンショック時にわりとましな下落で済んでいたのが理由ですが、近年の健康志向への需要の増加と世の中への貢献度としての印象があまりいい方向だと思えない、そして近年新しいハンバーガー銘柄の進出などが主な理由です。

これからは若いフレッシュなハンバーガーを売りに出す企業に対する応援と自分自身がおいしいハンバーガーを食べれるような環境が身近にあったらいいなという願望も兼ねてそのような企業が割安になったときに少しずつ購入していくつもりです。

とうとう表に出始めて来た?チャイナリスク

本日の上海総合指数は一時5%の下落がみられました。終値は前日比わずかなプラスになりましたが、個々最近の傾向は明らかにダウンしています。

7月の暴落に続き、中国経済の鈍化が顕著になってきていて中国政府の介入だけでは抑えきれない規模になりはじめているようです。

今後、中国の不動産市場に波及するのも時間の問題でしょう。いよいよ本当のチャイナショックがやってくるのでしょうか。シャドーバンキングだけの噂だけでなく、中国の銀行大手の不調など多方向からいろいろと悪い数値が表沙汰になってきています。

アメリカ経済は少しずつながら回復をみせているので今後どのように中国からの問題がアメリカ市場に影響するか様子見です。

個人的にはいまは新規購入は控え、空売り系のETFで攻める予定です。
次の買い増しもしくは新規購入は現在値から10%近く下落する時に予定しています。
しばらくは退屈ですが様子見です。
 

2015年8月15日土曜日

独り言

今回の記事はこのブログの方向性とは全然関係ない自分への問いかけなので、資産関係の情報を探されている方には関係ないものになるのですっとばしてください。

ただ私自身への『思考の記録』のために書いています。

今日は私にとって人生で初となる行動をしました。
『初体験』とでもいうのでしょうか。

その行動とは近所のホームレス(フランス語で"SDF=Sans Domicile Fix"、つまり固定住居なし)へ食料を分けたことです。実は冷蔵庫に食料が必要以上であり、冷凍庫にまわしても自分で消費できる量を超えた食料(賞味期限が当日)があったのでいろいろ考えた結果、近所のホームレスのおじいさんに渡してきました。

私はお金を渡すことは絶対にしないです。お金は自分が働いて稼いだものであり、今の私にはぎりぎりでの生活をしています。幹部でもない私の給料では パリでの生活で家賃、食費、保険代、光熱費、交通費、その他必要諸経費で手元に毎月残っているのは雀の涙ほどです。その雀の涙を数年に一度の日本一時帰国 費にまわすのと将来への個人年金として投資に回しています。

話は戻りまして、食料をホームレスのおじいさんに渡す際に『今日中に食べてね』と伝えたのですが、言葉が通じないのか(フランス人以外の移民?)『Merci, Merci(ありがとう)』の連発でした。そして胸元のネックレスをとりだすとそこには十字架のオブジェがくっついていました。たぶんカトリックの方なのかなと想像してあとをさりましたが、いろいろ考えさせるものでした。


世の中にホームレスのような弱者は世界のどこにもいます。このクラスの人達は家もない食料もない健康保険もないいわば現代のIDの組織にはカウントされていない状況に近いと思います。
一方、お金が余ってわけのわからない浪費を行っている世界のトップクラスの人もいます。

弱者は彼ら自身が悪いのでしょうか。なにか悪い行いを過去に行ったからこういう状況になったのでしょうか。
お金を稼ぐ能力の高い人は今日すごい人と思われているのが現状だと思います。今日ソーシャルネットワークの発達のおかげで私たちは多くの情報を得ることができ、それぞれの理念や思考を共有できるようになりました。
現在までは『暗黙の了解』のようなことが非常に多くあり、またそれらが現代の社会を支配しています。

環境に悪いがビジネスで儲けるために行う、相手から優位にことをすすめるために武力を装備する、エゴを満喫するためにはどんな手を使ってでもお金を稼ぐ。

お金持ちになる理由で他の悪い集団に関わらなくてもいい環境に住む、または社会的地位を築きたいという人はかなりいると思います。
自分もそういう考えで資産運用を行っています。

しかし冷静に考えたときに格差が広がれば広がるほど私たちの求めている『安心』という社会からどんどん離れていくように思えます。
貧困層はこれからますます増えるでしょう。環境破壊はさらに広がり、大きな自然災害となって私たちに返してくるでしょう。
このような状況で総人口の大部分を占める貧しい弱者達が静かになにもしないで終わりを待つようなことはないでしょう。

お金持ちがどれだけ高く掘りを作っても周りの環境が変らない限り安心など手に入らないのです。
お金持ちはお金持ちの悩みもあるそうですし(婚姻、遺産相続など)一般庶民よりも悩み事は多い気がします。まあ、私自身はそういう環境になったことがないのであくまで推測ですが。

食べ物を廃棄するという行為は私自身の中では犯罪に近いくらいの行為です。大げさのように思えますが、その食べ物を作るためにどれだけの土地、環境施設、移送費など費やされているのでしょう。
お金をだせばすぐに買えてしまう時代ですが、その過程をしっかりと考えなければいけないと思います。その過程を考えることによって初めてなにがよくてなにが悪いかという基準がみえてくると思います。

余ったものは分け合う、自分たちで消費しきれないものをまず作らない、買わないということでしょうか。
無駄を少なくすることがお金持ちへの近道にもなり、自然保護にもなるのであればいいことですね。

政府が頼りにならないときは自分たちの行動で変えるしかないので、小さいながらもより人間らしい社会への社会貢献は自分のできる範囲で今後も行えればと思っています。




 

2015年8月13日木曜日

とり逃し

昨日の世界同時株安は多くの投資家達を弱気にさせる局面でした。
私もチャートとにらめっこしてついに本格的に世界株式相場の景気後退期がはじまったのかなと考えていました。
そして昨日はフランス株式市場で3%を超える下落、アメリカ株式市場も前半かなりの下落をしていました。

このようなみんなが弱気なときに買いに向かわないと『一人前の投資家』にはなれないと自分は思っています。みんながみんな同じ方向で買いと売りを繰り返していればリターンはそれほど多くはないはずですから。

そこで保有銘柄を手放したほうがいいかもという迷いを振り払って、どの銘柄を追加で買うかもしくは新規買いするかリストを眺め始めました。

すると購入したいリストのほとんどが大きな下げになっていて、私の株式口座にある余裕資金からだと1〜2銘柄しか買えません...

とりあえずアップルがそのときは4%近く下落していたので109$で指数をいれたのですが、そこにわずかに届く前に大きく反転して結局前日比+(115.24$)で取引を終了していました。

実はアップルを先月末に123$で新規購入していました。これはアップルが持っている現金が大量にあるということらしいので景気後退期や株式暴落にも抵抗力があると思って購入しました。

今回はこの手持ち株の下落を補うために購入したかったのですが、結果は取り逃がし。
もうひとつディズニーも先週から大きく値下がりしているので103$で指数をいれましたが、これも取り逃がし。

結局終わってみれば、前半の暴落から一気に取り返して前日比同様レベルに。
今回パフォーマンスを2%近く上げれるチャンスだっただけに残念でした。

まだ今日も3日間連続で中国が元の切り下げに走っていますので、もしかしたら本当の下げはこれからなのかもしれませんが、短期のチャンスと中長期投資スタイルを混ぜて安く拾えるところは拾っていきたいものです。
 

2015年8月11日火曜日

健康への投資

日本にいる家族、友人から毎日とても熱い(あえてこの漢字)日が続いていることを聞きます。
現在のパリは暑すぎず、寒すぎずちょうどいい気候です。
もっとも7月初めの1週間ちかくの猛暑はさすがにきつかったです。パリではありえない39℃を記録した時でした。

フランスにはあまりエアコンは家に設置してありません。もともと涼しい気候なので必要なかったわけですが、近年の温暖化によって少しずつエアコンを設置する家がみられるようになりした。

このように環境の変化に対応していくためには健康な体を準備しておく必要があります。
私自身は昔はばりばりのスポーツマン(学生時代)だったのですが、社会人になってからこれといったスポーツは行っていません。

『健康である』ということは空気が目にみえないのと同じように日常的にあまり意識をすることはありませんが、とても大切(仕事より大切であろうことと人生で一番になりうる部分)なんですね。

実際、『健康』に関わるどのようなものに私たちは出費しているのか少し考えてみました。

ー診療代:これはみなさんも必ず一度はかかったことがあると思いますが、お医者さんにいって診察してもらう際に払う報酬です。

ー上記の内容からですが、お医者さんにいくためには自分の時間を割り当てないといけません。これにより、会社を休んだりして給料がその分引かれます。

ー病院、お医者さんのところまでいく交通費(場合によってはタクシー)

ー薬代:これも保険が利くものから適応外のものまで少なからず自腹を切らないといけません。

ースポーツジム代:体を動かして筋肉を維持するために必要。

ースポーツをするための服、小道具など

ーサプリメント代:テレビや雑誌で目にする『〜に効く』系のもの。

ー 任意の健康保険代:国民健康保険で補えない部分を補完する個人保険

ぱっと思いつくものではこのようなものです。他にもまだありそうです。



以前、どこかで人生における保険、病気に関して出費する金額は家賃の次に大きな出費だそうです。若い年齢層の人達には?と思うかもしれませんが、日本での平均寿命は80歳を超えています。

実際、体調を崩し始める年齢は40代あたりからの人が多いのではないでしょうか。

そうすると寿命である80歳までに約40年間も病院へいったり、検査したり、薬をもらったり、リハビリにいったりとその比重は年齢に比例して増加していると思います。
ましてや自由に動けない状態だとなかなかお金はあっても旅行したり人に会うために出かけることが困難になるためあまり老後の人生を楽しめないのではないかと個人的に考えてしまいます。

このようなことからやはり健康への意識はとても大切であり、できるだけ若いうちから『習慣漬ける』ことが私たちの老後をどれだけ満喫できるか決める要素であると思えます。
そのような考えから、スポーツにかかるお金、食べ物にかかるお金、ストレスを発散させるためのお金は常識の範囲のものであれば損することはない投資に値すると思われます。


さきほども書いたようにお金があっても自由に動く体がなければお金のもつ潜在能力を引き出せません。若い時は自由に動く体と自由な時間はあるが、お金がない。中年になると自由に動く体とお金はあるが、時間がない。高齢になるとお金と自由な時間はあるが、自由な体がない。
とまるでじゃんけんのようにあてはまります。


ジムに通うお金がないという人がいるかもしれないと思ってお金をかけずにできる運動はないものかと探してみました。
日本には伝統的な庶民の運動があることに気がついたのでそれを紹介いたします。笑



2015年8月4日火曜日

2015年8月1日から変更される各種料金のまとめ

フランスは9月が新学期の始まりです。そして新学期が始まる前の月である8月には各種公共料金の変更が行われます。その各料金の変更をまとめてみました。
変更は8月1日から適応されます。


Livret A (税金免除の定期預金)
いままでの年率1%の利子から0.75%に下がりました。これは過去最低の利子になります。この決定にはフランスの低いインフレ率によるものです。

電気代
一般家庭用契約料金である(Tarif Bleu)の料金が平均して2.5%値上げされました。フランスの最大大手電気会社であるEDFですが、過去のソーラーエネルギーの買い取り政策の影響で大幅な赤字がでてたと覚えていますので、しばらくはその赤字を補うために電気料金の値上げをし続けるのではないかと予想しています。
日本もそうですが、電力会社は赤字のつけを利用者に負担させるのはなんともひどいサービスです。

パリの家賃
以前の記事にも書いたように新しい規制によって家賃の上限が定められました。
この規制によりぼったくりの家賃を請求できなくなりました。しかしこの規制は契約書を交わす正規のものにしかあてはまりません。
くれぐれも契約書を交わさない闇貸しのアパートはさまざまなトラブルのもとなので避けましょう。

2015年8月3日月曜日

夏の野外ダンス教室



夏の余暇の過ごし方として青空(夕空?)ダンス教室がパリ13区の映画館MK2 Bibliothèque前の広場で8月末まで行われているようです。
パリはこういうお金を払わなくても楽しめるイベントが多いのがいいですね。
気楽にぷら〜っと覗いてみるのも楽しいものです。

日程は
月:スィング
火、金:ロックンロール
土:ウェストコースト
時間帯は19:30-23H

Soirées Danse

ちなみにこの写真の後ろのほうの青いフードトラックは大人気の移動ハンバーガー屋『Camion qui fume』です。ハンバーガー好きな人は試してみる価値ありです。個人的には少し重たいかな。でもおいしかったです。



2015年8月2日日曜日

8月(ヴァカンス中)のパリの駐車料金

以前のブログにも書いたと思いますが、今年から夏のバカンス中(8月)の乗用車の駐車料金無料がなくなりPayant(支払い)しなければいけなくなります。
地方から自家用車で夏の間パリに遊びに来ていた人達にはがっかりですね。

パリまでの交通手段として

フランス国鉄系の電車を利用 (SNCF)
ーTGV(新幹線),TER(地方向け特急列車),RER(パリ郊外向け高速電車)

フランス国内長距離バスを利用
isilinesと呼ばれる新しい国内長距離バスサービス。若者向けに必要不可欠なハイテクサービスが含まれています。例、wifi、電源確保、低料金、快適なシート、2つ目の手荷物無料など。

相乗り自動車(Covoiturage)
ー自家用車を持っている運転手と同じ方面に行きたい(途中で降りてもOK)乗り手が高速道路料金、ガソリン代を割り勘で払うシステム。

飛行機(Skyscanner)
ー早めに旅行を計画すれば電車と変らない料金で短時間で移動できる。

などがあります。

あとはパリに着いてからの移動手段は

公共交通機関(Metro, Bus, Tram)

貸し自転車(Velib

貸し自動車(Autolib)*国際免許もしくはフランスの免許をもっておく必要があります。

配車サービス(ウーバー

タクシー(Taxi G7, Taxi Bleu

その他として日中または夜のパリ市内限定観光バス(L'open tour, Big bus paris)

あとはひたすら『歩く』笑 などがあります。

8月のパリは多くのフランス人がバカンスに出かけるので観光するには一番いい季節だと思います。パリに残っている人達もバカンスの余裕や静けさの影響で感じがよかったり、ストレスを全面的にだしている普段の顔とは全く異なる雰囲気なので個人的に一番好きな季節です。



2015年8月1日土曜日

2015年7月の運用成績

7月の運用成績を振り返ってみてみたいと思います。

今月は先月末のギリシャ問題のひきずりと中国株式の暴落によってかなり波の荒い相場でした。
ギリシャ問題に関しては正直ユーロから脱退してもらったほうがよかったように思えます。
借金をしてそれを盾に交渉するという行為はすでに信用を失っているとしか思えません。
自分がほんの小さな投資家の未熟者であったとしても借金して改善しようとする姿勢がない企業に大事なお金を貸し出すわけにはいきません。すでに株式市場から排除されてもいいくらいだと思います。少し乱暴な書き方ですが、そういうなあなあなで済ます結果、被害を受けるのは常に一番下の国民でありぎりぎりの生活をしている階級であると思うのです。

中国市場もしかり、政府が中に入って市場操作をするなんて正常な株式市場とは思えません。まあ、日本市場も似たようなものなのが残念ですが。
その結果、世界の中心となるような企業に育つのが難しくなっているようにも思えます。

この夏から秋にかけてそれなりの人達が大きなイベントが起こりえる可能性が高いと予想しています。
そのような情報を目に通す中、自分のスタンスをどうしていくか決断しなければいけないのですが、相変わらず保留状況でここ数ヶ月で資産総額はやや減少ぎみです。

特に月末の決算発表で保有銘柄のChevronが4%の下落になったことと金鉱株の下落が凄まじくこの1ヶ月で18%暴落したのが私の運用成績の足を引っ張っています。
これがただの通過点なのか暴落の始まりなのか予想することは非常に難しいです。
とりあえずは総資産の20%はキャッシュで余裕を持たせておくことにしています。

 
さて、私のブログでは以下4つの点で資産運用成績を計算しています。

1:先月比に対してどのくらいの成績になったのか。
2:2015年度より受け取った合計配当金は2014年度末の資産に対してどれくらいの割合になるか。
3:先月比でどれくらい資産が変化したか。
4:2014年末比でどれくらいの運用成績になっているか。

フランス株式口座は先月比で+1.1%の上昇。相変わらず保有銘柄で一番ポートフォリオ比率の高いNeopostが低迷しています。Neopostは流通業界の荷物を測る機械や配達料金シールなどを販売している会社です。今月は配当金が入る予定なのでどれくらいはいるかとそのあとにどれくらい株価が下がるかも気になります。


続いてアメリカ株式口座は先月比 -0.1%でした。これは上記にも書きましたが、石油大手のchveronと金鉱株のGold miners ETFの暴落が響いています。逆にネットフリックスは株式分割(7つに分割)と同時に好決算によって15%近くも上昇しました。
以前にも書いたのですが、やはりいい経営者とビジネスモデルをもっている会社は伸びます。逆に怠けて企業分析を怠り高配当の銘柄やIPO上場したよくわからないビジネスモデルの銘柄は足をひきずりはじめています。
もちろん株式市場の世界は時間とともにこれらも上昇、下落と入れ替わる場合もありますが、やはり右肩あがりにゆっくりでもあがっていく銘柄のみに投資したほうが最終的に大きなリターンをもたらしてくれる感じがします。

次に私にとって大事な配当金についてです。今年に入って受け取った配当金の合計は2014年末の資産に対して+0.58%になりました。この数値は一年経ったあとの計算で初めて年率をだすことができるのであくまで参考程度になります。残り今年も5ヶ月となりましたが、この調子でいくと今年の配当率は1%あたりになりそうです。

先月比での運用成績はフランス株式口座とアメリカ株式口座を合わせて+0.2%の成績です。

そして最後に2014年末からの運用成績は+5.6%になりました。

パリの家賃は下がる!? 

パリの不動産事情は外国人だけでなくフランス人にも深刻な問題になっています。
本日2015年8月1日よりフランス政府による新法案の公約どおり、パリで賃貸不動産に対する家賃の上限が設定されました。

この新しい規制は深刻な住居不足による問題が大きくなってきていることと、そのことにつけ込み法外な家賃の設定をしてもうけようとするものから安定した住居の供給を目指した法案です。

実際、フランス人でもパリで住居をみつけるのは至難であり、ましてや外国人である我々日本人には日本人のコミュニティーのインターネットサイトからのアノンスを頼りにするしかありません。
私もときどきお世話になりますが、この日本人コミュティーサイト(フランス在住者がよく使うサイトとしては『オヴニー』、『jimomo』、『Mixb』、あとは皆さんご存知の『Mixi』などです。 )ではさらにひどい条件で貸し出されている物件も数多く見られます。

例えば小屋のような15m2(約9畳)以下で700€(現在のレートで9万5000円)の家賃を設定しているようなアノンスを出している日本人大家がたくさんいます。

日本からこられる留学生などは身内がこちらにいないことが多く、その弱みを知ってかかなりぼったくりに近い相場のものが多いです。

少し話しはずれますが、パリまたはフランスに来られて住居探しをするときに一番大切なことは必ず契約書(フランス語)をかわすことです。そして契約書を交わす以前に支払いをするようなことは避けなければいけません。
多くの方がこの『罠』にかかるのはまずフランス語がわからない、住む住居がないからなんでもいいから確保したいという心理をついた違法なアパート貸しが多いので気をつけなければいけません。

これはのちに保証金が返ってこない、入居中に水漏れなどで自分が立て替えて払った支払いを返してくれない、なんの連絡もなしに突然家をでなければいけない通知がきたなどたくさんのトラブルが重なってきます。このときに契約書がないと(しかもきちんとフランスの法律に沿った契約である必要) 訴えようがありません。泣き寝入りしかないのです。

知り合いがいなければ、上記の日本人コミュニティーサイトにアノンスをだして手伝ってもらうのもひとつの手です。(その見返りとして簡単な謝礼かご飯おごりますみたいなものを添えてもいいかもしれません。笑)
学校などに通われる方は学校にアパートの空きの情報がないか聞いてみるのもいいと思います。以外に学生さんを受け入れている大家さんが連絡していることもあります。

このようなことはフランス人でも行われていますのでそれを防ぐために今回の規制が始まりました。

参考家賃の基準ですが、大きく4つの点で分けられています。
1, アパートの部屋数
2, アパートの築年数
3, アパートが家具付きか家具なしか
4, アパートの位置する地区

これらをまとめて家賃の相場を計算できるサイトがフランス政府よりだされています。
こちら

このページでまず、
ーNombre de pièces principales(部屋数)を記入します。
ーEpoque de construction (築年数)を記入します。
ーType de location(家具有りかなしか)を記入します。
そして『Valider(確定)』を押してください。
そのあとにアパートの位置する場所をパリマップのブルーの部分の中から選択すると基準家賃が表示される仕組みになっています。

もし、家賃がこの基準の最高値を上回っている場合は大家に家賃の値下げを求めることができ、値下げを拒否した際は3ヶ月以内に裁判所に書類を提出することでその差額を払い戻しされるという仕組みになっています。

この新規性のおかげで家賃の安定が望まれていますが、同時に闇貸し(契約書を交わさない賃貸)も増えそうな気もします。闇貸しはもちろん違法で脱税になりますのでみつかった場合は多額の罰金を払うことになります。

今は大家にも税金の減税や控除など恩恵を受けるような新制度も同時に存在していますのでそのようにまともな方向でお金儲けしてもらいたいものです。

同郷の人間を信用できないというのは(特に日本人であるがために)なんとも悲しいことに思えます。しかし、そのような人間が多いのもまたパリですのでみなさんの役に少しでも立てばと願っています。