2015年8月1日土曜日

パリの家賃は下がる!? 

パリの不動産事情は外国人だけでなくフランス人にも深刻な問題になっています。
本日2015年8月1日よりフランス政府による新法案の公約どおり、パリで賃貸不動産に対する家賃の上限が設定されました。

この新しい規制は深刻な住居不足による問題が大きくなってきていることと、そのことにつけ込み法外な家賃の設定をしてもうけようとするものから安定した住居の供給を目指した法案です。

実際、フランス人でもパリで住居をみつけるのは至難であり、ましてや外国人である我々日本人には日本人のコミュニティーのインターネットサイトからのアノンスを頼りにするしかありません。
私もときどきお世話になりますが、この日本人コミュティーサイト(フランス在住者がよく使うサイトとしては『オヴニー』、『jimomo』、『Mixb』、あとは皆さんご存知の『Mixi』などです。 )ではさらにひどい条件で貸し出されている物件も数多く見られます。

例えば小屋のような15m2(約9畳)以下で700€(現在のレートで9万5000円)の家賃を設定しているようなアノンスを出している日本人大家がたくさんいます。

日本からこられる留学生などは身内がこちらにいないことが多く、その弱みを知ってかかなりぼったくりに近い相場のものが多いです。

少し話しはずれますが、パリまたはフランスに来られて住居探しをするときに一番大切なことは必ず契約書(フランス語)をかわすことです。そして契約書を交わす以前に支払いをするようなことは避けなければいけません。
多くの方がこの『罠』にかかるのはまずフランス語がわからない、住む住居がないからなんでもいいから確保したいという心理をついた違法なアパート貸しが多いので気をつけなければいけません。

これはのちに保証金が返ってこない、入居中に水漏れなどで自分が立て替えて払った支払いを返してくれない、なんの連絡もなしに突然家をでなければいけない通知がきたなどたくさんのトラブルが重なってきます。このときに契約書がないと(しかもきちんとフランスの法律に沿った契約である必要) 訴えようがありません。泣き寝入りしかないのです。

知り合いがいなければ、上記の日本人コミュニティーサイトにアノンスをだして手伝ってもらうのもひとつの手です。(その見返りとして簡単な謝礼かご飯おごりますみたいなものを添えてもいいかもしれません。笑)
学校などに通われる方は学校にアパートの空きの情報がないか聞いてみるのもいいと思います。以外に学生さんを受け入れている大家さんが連絡していることもあります。

このようなことはフランス人でも行われていますのでそれを防ぐために今回の規制が始まりました。

参考家賃の基準ですが、大きく4つの点で分けられています。
1, アパートの部屋数
2, アパートの築年数
3, アパートが家具付きか家具なしか
4, アパートの位置する地区

これらをまとめて家賃の相場を計算できるサイトがフランス政府よりだされています。
こちら

このページでまず、
ーNombre de pièces principales(部屋数)を記入します。
ーEpoque de construction (築年数)を記入します。
ーType de location(家具有りかなしか)を記入します。
そして『Valider(確定)』を押してください。
そのあとにアパートの位置する場所をパリマップのブルーの部分の中から選択すると基準家賃が表示される仕組みになっています。

もし、家賃がこの基準の最高値を上回っている場合は大家に家賃の値下げを求めることができ、値下げを拒否した際は3ヶ月以内に裁判所に書類を提出することでその差額を払い戻しされるという仕組みになっています。

この新規性のおかげで家賃の安定が望まれていますが、同時に闇貸し(契約書を交わさない賃貸)も増えそうな気もします。闇貸しはもちろん違法で脱税になりますのでみつかった場合は多額の罰金を払うことになります。

今は大家にも税金の減税や控除など恩恵を受けるような新制度も同時に存在していますのでそのようにまともな方向でお金儲けしてもらいたいものです。

同郷の人間を信用できないというのは(特に日本人であるがために)なんとも悲しいことに思えます。しかし、そのような人間が多いのもまたパリですのでみなさんの役に少しでも立てばと願っています。

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