2015年1月16日金曜日

スイスフラン上限撤廃による影響

昨日の突然のスイス国立銀行によるユーロに対するスイスフラン上限撤廃から1日が経ち、少しずつその影響が表にでてきている模様。
まず第一に打撃を受けているのが、外国為替証拠金(FX)取引業者。英国拠点のアルパリは顧客が請け負った負債が大きすぎて資金繰りに行き詰まり破綻。アメリカではFXCMも大きな損失を受け危機的状況に。
以前、私もFX口座を開こうと思ってFXCMを検討していました。もともとFXをやるつもりはなく、外貨両替を安くできないかと探していた時でしたが最終的にあまり効果がなさそうな考えになり開くことはあきらめました。

今回の件はまさに『想定外』のできごとであり、世界中の多くの機関、個人投資家などに影響を与えていると思います。
日にちを追うごとにさらなる被害がでてくるのではないでしょうか。また直接的でないにしても間接的に関係していた機関などはこれから資金繰りに問題がでて連鎖的に破綻することも考えられます。

私の住んでいますフランスではユーロ圏の加盟国なのでもちろん昨日の影響をもろに受けています。
現段階でユーロ/スイスフランは0.99台です。昨日午前まで1.2だったわけですから-16.7%ほどたった1日で下落したわけです。自国の通貨価値が上がったスイス株式市場はその輸出への不安に対して25年ぶりの大幅下落になっていますし、ユーロ圏の株式市場は輸出への期待から大きく上昇しました。
ユーロの株式が上がったのだからいいような気になりますが、輸入するもの全てが値段が上がるのとドル換算した総資産額は下落していることになります。

以前にもこのブログで書きましたが私はユーロ/ドルのショート(2倍のレバレッジ付き)を多少今年初めに購入していまして、すでに17%の上昇になりました。世界的に株価の上昇が留まっている中、いまのところとてもパフォーマンスに優れている様子です。
しかし、今回の予想外のスイスフラン上限撤廃によりECBの策略に変化が生じる可能性も否定できません。これまた予想外のユーロ高が突然訪れるかもしれないのでまたショートを購入するには決断が必要となりそうです。 安心感は今年初めに比べかなり少なくなっています。

世界は混沌とした状況が続いており、その不安が金に向かっているようにも見えます。
有事の金ということでここ数日で金、金鉱株が上昇しています。
過去数年でみると金価格は底値あたりなのでまだいまからでも購入するのは遅くないのかもしれませんが、すでに過去に買った額から20%も上がっているとなかなか決断がつきにくものです。自分の中でしばらくは悩むことでしょう。

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